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8月24日は「愛酒の日」として登録されているんだけど、「なんでその日が愛酒の日?」と疑問に思った人も多いんじゃない?
実は、愛酒の日にはある有名な「お酒好きの歌人」が関わっているんだって。
そこで、愛酒の日に関係するお酒好きの歌人の逸話とともに、愛酒の日にちなんで、日本酒のいろんなトリビアについても紹介していくよ。
愛酒の日ってどんな日?
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8月24日がなぜ「愛酒の日」なのかというと、実は、この8月24日は若山牧水という歌人の誕生日なんだ。
なぜ若山牧水の誕生日が「愛酒の日」になったのかというと、それはズバリ!若山牧水が、誰もが知る無類のお酒好きだったからなんだって。
お酒が好きすぎて、結果的にお酒が原因で病気になってしまい、亡くなってしまったんだそうだよ。
そんなお酒を愛する歌人にちなんで、若山牧水の誕生日が「愛酒の日」として登録されているというワケ。
若山牧水ってどんな人?
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では、この「若山牧水」という歌人、どれだけの人が知っているかといえば、「誰それ?」という人も多いはず。
若山牧水はお酒好きとして知られているけど、歌人としても、海や山などを題材にした自然の歌や、友人の歌、恋愛の歌などたくさんの有名な短歌を残しているんだよ。
でもここでは、「愛酒の日」にちなんで、若山牧水のお酒にまつわるびっくりエピソードを紹介していくよ。
一日に一升お酒飲んでた?!
若山牧水について調べていると、お酒にまつわるエピソードがたくさん見つかるんだ!
例えば、下記のようなお酒に関するびっくりエピソードが。
- お酒を一日に少なくとも一升は飲んでいた
- 玄関から縁の下まで、一升徳利がずらっと並んでいた
- お母さんも大酒飲みであだ名が「一升酒」だった
- お酒を飲み過ぎて酔っ払って線路で寝ていたことから「電留朝臣(でんりゅうあそん)」というあだ名がついた
一日に一升のお酒を飲んでいたということだけど、一升は約1.8ℓ。
普通に、お茶を1.8ℓ飲むのも大変なのに、お酒を毎日1.8ℓ飲めるなんて、相当の酒豪だったことがわかるよね。
お酒を飲み過ぎて線路で寝てしまったときには、何本も電車を止めてしまって大変だったそうだよ~。
有名な短歌は教科書にものっている
若山牧水という歌人の名前を初めて聞いた人も多いかもしれないけど、実は教科書にも短歌が掲載されているぐらい有名な歌人なんだよ~。
特に「海の声」という歌集におさめられている下記の歌はとても有名。
“白鳥は哀しからずや空の青海のあをにも染まずただよふ”
上記の歌は中学校の教科書にも掲載されているので、若山牧水を知らないという人も、この歌は聞いたことがあるかも?
なんとなく悲しい印象があるこの歌だけど、実はこの当時に交際していた女性との痛切な恋が関係しているとかいないとか…。
実は恋愛エピソードでも有名
先の「白鳥は~」の短歌でも触れたけど、この歌を詠んだ時、大学時代に出会った女性と若山牧水は大恋愛の真っ最中。
こころが苦しくなるほどの強い想いを持ち、将来の伴侶として考えたほどの相手というのが、園田小枝子という女性。
しかし、残念ながら彼女はすでに結婚していて、結局、彼の恋は実らずに終わってしまったんだ。
この経験は若山牧水をかなり苦しめ、一時期は酒にあけくれる生活を送ったらしいんだけど、そのときの恋愛で経験した悩みや苦しみを数多くの歌に詠み、それらを収めた歌集を発表。
これが多くの人の共感を呼び、「歌人・若山牧水」誕生へとつながっていくことになったというのだから、皮肉だよね。
ただその後、太田喜志子という女性と出会い、結婚した後は夫婦仲良く暮らしたということで、現在、若山牧水の生家脇には、二人のきずなを詠んだ歌が刻まれた歌碑が建立されているよ。
死因はやっぱりお酒!その後のびっくりエピソードも…
若山牧水は一日一升飲むほどのお酒飲みだったけど、結果的に、お酒が原因の胃炎と肝硬変を併発し、43歳の若さで亡くなってしまうことに。
しかし、亡くなったあと数日経過しても死体の保存状態がよかったため、「生きたままアルコール漬けになったのか」と医者がびっくりしたとかしないとか。
お酒を楽しむのはいいけど、健康に害がでないように、ほどほどが一番だね。
若山牧水のお酒の歌
では、若山牧水が残した、お酒に関する短歌をいくつか紹介しておこう。
“かんがへて 飲みはじめたる 一合の 二合の酒の 夏のゆふぐれ”
お酒を飲もうか飲まないかと考えているうちに、いつの間にか一合二合とお酒を飲んでいた夏の夕暮れ、というお酒飲みらしい一句。
“朝酒は やめむ昼ざけ せんもなし ゆふがたばかり 少し飲ましめ”
朝酒もやめとくし、昼酒も仕方ないからやめます、でも夕方にはちょっと飲まして、という短歌。
奥様に「今日は飲むな!」とでも言われていたのかな?
お酒が飲みたくて仕方がないといった様子がよくわかる短歌で、面白いよね~。
愛酒の日にちなんで日本酒の雑学を紹介!
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愛酒の日にちなんで、若山牧水が好きだった日本酒の雑学もいくつか紹介しておくよ~。
知ってそうで意外と知らない日本酒トリビアを確認してみよう!
蔵元は仕込みシーズンに納豆を食べられない
実は、お酒の仕込みのシーズンになると、蔵元は納豆を食べないそうだよ~。
その理由は、納豆菌がお酒造りの邪魔をするから、なんだそうな。
納豆菌の繁殖力は強く、少しでも麹に納豆菌が入ってしまうと麹菌よりも繁殖してしまい、しかも一度繁殖すると取り除くのが困難なんだって。
ちなみに、納豆だけでなく、乳酸菌を使った発酵食品も食べるのを控えているんだとか。
お酒造りは、とても繊細な作業だということがわかるね!
日本酒の名前で一番使われているのは「山」
日本酒には色んな名前がつけられているけど、もっとも多く使われている漢字は「山」だそうな。(※日本酒造組合中央会 1999年8月データ)
ちなみに、2位は鶴、3位は正、4位は宗、5位は菊だそうだよ。
確かに、山とか鶴とか、よく見かける気がしていたけど、実際に多くつけられている漢字なんだね~。
アルコール度数が高すぎて日本酒として販売できない日本酒がある
日本酒の中には、アルコール度数がなんと46度という日本酒もあるそうだよ!
実は、日本の酒税法で、日本酒のアルコール度数は22度までと決められているので、46度もある日本酒は、日本酒としてではなく「リキュール」として販売しなければならないそうな。
日本酒なのにウォッカのようなアルコール度数の高いお酒なので、注意して飲むべし!
ノンアルコールの日本酒もある
日本酒として売れないほど高いアルコール度数の日本酒もあるけど、逆にノンアルコールの日本酒もあるそうだよ~。
日本酒と同じ工程で造られているので、アルコールは入っていないけど、日本酒テイストの飲み物として、料理にもあうそうだよ!
「日本酒を飲んでみたいけどお酒が弱いので飲めない…」という人は、一度試してみてね~。
愛酒の日には居酒屋さんで日本酒を飲もう!
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愛酒の日は、若山牧水にちなんで、居酒屋さんで日本酒を飲む日にしてみては?
「普段はビールしか飲まない!」という人も、「愛酒の日」を機に、日本酒にチャレンジしてみるのもおすすめ!
ただし、若山牧水のように飲みすぎて体調を崩さないように、お酒はほどほどに楽しんでね!
まとめ
- 愛酒の日は、お酒を愛した若山牧水の誕生日からきている
- 若山牧水の短歌は、教科書にものっている
- 日本酒には高アルコールのものやノンアルコールのものもある
- 愛酒の日には居酒屋さんで日本酒を飲もう!