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新しい門出などのなにかと、お祝いごとが多い春!
そんな春に飲める日本酒は「春酒」と呼ばれていて、他の季節とは違った特徴があるって知ってた?
また、春だけでなく、夏や秋、冬に飲める日本酒にもそれぞれ特徴があるんだよ~。
今回は、そんな日本酒の「四季」について詳しく紹介していくよ!
それぞれの季節に合った日本酒を楽しもう!
日本酒にも「四季」があるって知ってた?
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日本酒は一年中いつでも飲むことができるお酒だけど、実は季節によって熟成度が違うため、日本酒は季節毎に異なる味わいを楽しむことができるんだよ~。
それぞれの季節の日本酒の特徴については後程詳しく紹介するので、まずは簡単に確認しておこう!
- ◆ 冬酒(しぼりたて) 12月~3月
- ◆ 春酒 3月~4月
- ◆ 夏酒 5月~7月
- ◆ 秋酒 9月~11月
日本酒は12月ごろから本格的に仕込みが始まるので、冬の時期に醸造されたお酒は「新酒」として楽しむことができるんだ。
また、日本酒はお米と水を主な原料として使うけど、ほとんどの成分が水!
だから、良いお米と同様に、よい「水」を使うことがとても重要なんだよ。
水は地域によっても特徴が違うし、軟水と硬水でも味が変わってくるので、日本酒の四季と合わせて日本の色々な地域の日本酒を飲んでみるのもおすすめだよ!
日本酒造りの「年始め」は7月から!
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日本酒には「四季」があることは先に紹介したけど、日本酒には「醸造年度」があって、そのスタートとなるのは7月!
だから、7月1日から翌年の6月30日までを一年の区切りにしているんだって。
会社とか学校だと4月1日スタートになっているけど、醸造年度はお米の収穫に合わせるため、少し季節がずれてしまうんだね~。
BYという表記の謎
日本酒には「30BY」「R1BY」という表記があるのを知ってる?
この「BY」とは、先に紹介した醸造年度のことを意味しているんだよ。
例えば「30BY」であれば、平成30年度の日本酒のことで、R1BYは令和元年の日本酒のこと。
この表記方法には特に決まりがなく、「2020BY」と西暦で表記してもいいし、BYを使わずに「〇〇年度醸造」とそのまま書いてもいいんだって。
また「製造年月」と「醸造年度」は意味が違っていて、「製造年月」とは瓶詰めをした日付のことを言うので、そのお酒の醸造年度がいつなのかはまた別途確認が必要だよ。
日本酒造りの1年間のスケジュールとは?
日本酒の醸造年度について分かったところで、次は日本酒造りの年間スケジュールを詳しく確認してみよう!
作業月 |
スケジュール |
作業内容 |
5月~6月 |
田植え |
お米造りが始まる |
7月~8月 |
醸造年度スタート |
お酒造りの機械や容器のメンテナンスが始まる |
9月~11月 |
新米の収穫 前年度のお酒の出荷 |
新米の収穫と精米とともに、前年度のお酒の出荷作業が始まる |
12月~3月 |
日本酒の仕込みスタート |
本格的に日本酒造りが始まる |
4月 |
貯蔵と次年度の田植えの準備 |
「新酒」として出荷した日本酒以外のものは貯蔵され翌年に出荷される。 貯蔵作業後、機械や道具の片づけをする |
こうやってお酒造りのスケジュールを見ていると、その年の新米で造られたお酒がすべて市場に出回るのではなく、残りは「貯蔵」されて次年度に出荷されていることが分かるね!
だから、日本酒を購入するときは「新酒」なのか、前年度のお酒なのかを区別するためにも「醸造年度」を確認することが大切だよ~。
【お祝いごとに!】春の日本酒「春酒」の特徴は?
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日本酒造りのスケジュールを簡単に確認してきたけれど、それでは春に売り出されている日本酒にはどのような特徴があるのか?具体的に確認していこう!
春はとにかく卒業や入学、新社会人になる人など、新生活を始める人のための「お祝い」の月!
そのため、桜をイメージさせる桃色のボトルやラベルなど、春という季節をより感じられるデザインのボトルが発売されることが多いよ。
また、デザインだけでなく、味わいのほうも華やかな香りで甘い味わいのものが多く、お酒自体が桃色のものなどもあるよ。
春は、桜の季節ならではの華やかな日本酒を味わってみよう!
【涼しさを味わう】「夏酒」の特徴とは?
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では次に「夏酒」の特徴を見て行こう!
夏といえば「ビール!」という人も多いように、夏は日本酒があまり飲まれなくなってしまう季節。
そのため、近頃では、酸味があってスッキリとした味わいの日本酒や炭酸が入ったものなど、夏にも日本酒を飲みたい!という気分になれるような爽やかな「夏酒」がたくさん発売されているよ~。
もちろん見た目にも「青色」など、夏向きの爽やかなデザインのものが多いので、夏に日本酒を飲まない!という人も、一度試してみては?
【実りの秋】「秋酒」の特徴とは?
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秋といえば「実りの秋」なので、新酒が飲めそうな季節のような気がするけど、実は秋に飲めるお酒は、春先のお酒が貯蔵されて「熟成」されたもの。
また「秋酒」は「ひやおろし」や「秋上がり」と呼ばれているけど、どんな意味があるのか、秋酒の特徴とあわせて確認していこう!
「ひやおろし」と「秋上がり」ってなに?
秋酒の中で「ひやおろし」と呼ばれているのは、春に絞ったお酒に一度だけ火入れをして、夏の期間中に貯蔵して熟成させて出荷するお酒のことを言うよ。
一般的な日本酒では春に一度火入れをして貯蔵し、出荷前に二回目の火入れをするけど「ひやおろし」では一度だけ火入れをする「生貯蔵酒」となので、フレッシュな味わいが特徴的!
また、熟成されていることもあってまろやかな旨みもある上に、生のフレッシュさもあるので、この季節にしか味わえない「ひやおろし」のファンも多いんだよ~。
一方で「秋上がり」というのは、お酒の種類ではなくお酒の状態のことを指し、春から夏、秋にかけてお酒が熟成されて品質が上がったことを「秋上がり」というんだって。
ちなみに、うまく熟成しなかったという場合は「秋落ち」と呼ばれているよ。
【新酒を味わう】「冬酒」(しぼりたて)の特徴とは?
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冬の日本酒は、他の季節にはない「しぼりたて」が飲める特別な季節!
「しぼりたて」とは、できあがってすぐのとても新鮮な「生酒」のこと。
通常の日本酒は貯蔵時と出荷前の二回火入れをする、ということは先にも紹介したけど、しぼりたては一度も火入れをしない本当にフレッシュな日本酒!
12月から3月の間にしか飲めないので、まさに特別感があるよね~。
その「しぼりたて」の味わいはというと、貯蔵された通常の日本酒よりもコクや深みは少ないものの、爽やかでとてもスッキリした味わいが特徴!
しぼりたての中には果実酒のような華やかな香りがするものもあるので、好みに合わせて色々と試してみよう!
「立春朝絞り」はさらに特別なお酒!
しぼりたては期間限定の生酒だけど、さらに特別な「立春朝絞り」というお酒もあるんだよ!
毎年2月3日の立春(旧正月)に、春を迎えるための祝い酒として、立春の朝にしぼりたての生原酒をその日の夜に届けるというもの。
この日、杜氏さんたちはしぼりあがった当日にすぐ出荷する作業に追われるため、前日の夜中から一日中大忙しなんだとか!
立春朝絞りは酒屋さんでも事前注文分しか確保しないことが多いので、飲みたい人は事前の予約が必須だよ~。
まとめ
- 日本酒にも四季がある
- 日本酒の醸造年度スタートは7月
- 春酒はお祝いのお酒として春らしいデザインが特徴
- 冬は「しぼりたて」の新酒が飲める特別な季節